
トヨタ プリウス 5代目 60系 灯油(石油)の臭い取りクリーニング
こんにちは(^^)/
KAJIです!!
今日の車はコチラ~♪

“一目惚れするエモーショナルデザイン” をコンセプトにしたクーペスタイルのシルエットが特徴の、トヨタ プリウス 5代目 60系✨✨
低重心でスポーティな印象でありながら、フロントは鋭い「ハンマーヘッドフェイス」デザインが非常に惹きつけますよね👍

そんな環境性能と快適性を兼ね備えたトヨタ・プリウスですが、今回ご相談いただいた内容は「灯油の臭いをどうにかしてほしい」というものでした。
お客様に詳しくお話を伺ったところ、トランクルームに灯油を入れたポリタンクを積んでいた際に、
誤って灯油をこぼしてしまったとのこと。
少量でも灯油は独特の強い臭いが残りやすく、時間が経つと車内全体に臭気が広がってしまうケースも多く見られます。
特にプリウスのように密閉性が高い車では、臭いがこもりやすく、通常の車内清掃ではなかなか取り除けません。
そのため今回は、トランク周辺を中心に徹底した消臭・除菌クリーニングを行うことになりました‼️
灯油(石油)車内消臭クリーニング前の状態
車内に入った瞬間、鼻をつくような強い灯油の臭いが広がっていました。
トランクだけでなく、後部座席やフロアマットにまで臭気が染み込んでおり、まさに車内全体が灯油の匂いで充満している状態です。

灯油の成分は繊維や樹脂部分に浸透しやすく、一度染み込むと簡単には取れません。
窓を開けて換気しても、時間が経つにつれて再び臭いが戻ってくるため、通常の清掃では解決が難しいレベルと判断しました。

今回は、この頑固な臭いを根本から除去するために、専用の洗浄剤と消臭処理を組み合わせた徹底的なクリーニング作業を実施していきます。

車内消臭クリーニング中の様子
まずは、灯油がどの範囲まで染み込んでいるのかを正確に把握するため、トランク内のパネルや内装を一部取り外しながら確認していきます。

見た目ではわからない部分にも、灯油が吸い込まれているケースが多いため、表面の拭き取りだけでは不十分です。
カーペットの下や断熱材、さらには車体の隙間など、臭いの原因が残りやすい箇所を丁寧に分解・点検していきます。
再び臭いが戻らないよう、徹底的に状況を見極めながら進めていくことが大切です。

トランクの底板を外してみると……やはり、内部にも灯油の強い臭いがこもっていました。
表面を拭いただけでは分からない部分まで灯油が染み込み、吸音材や樹脂パネルの裏側からも独特のにおいが立ち上がってきます。
特にトランク下は空気の流れが少ないため、臭気が滞留しやすく、時間が経つほどにしつこい悪臭の原因となってしまいます。
このままでは消臭剤を使っても一時的な効果しか得られないため、しっかりと内部まで洗浄・脱臭を行う必要があります。

灯油をこぼしたのはトランク部分とのことでしたが、確認を進めていくうちに、被害が想像以上に広範囲へ及んでいることが分かりました💦

トランクの底板だけでなく、リアシートの背面にも灯油がかかっており、さらにシートの下を伝って、車内の後部座席の足元まで灯油が流れ込んでいる状態です。

布地やスポンジ部分は灯油を吸収しやすいため、見た目では乾いていても、内部に臭いの元がしっかり残ってしまいます。
このまま放置すると、車内全体に臭気が広がり、時間の経過とともにより強い異臭へと変化してしまう恐れがあります。
これは・・・大変な奴ですね😢
という事で、フロアーカーペットを取り外して車内を全部洗浄するプランに変更となります。
フロントのシートも取り外します。

臭いの原因を根本から取り除くために、センターコンソール部分も慎重に分解していきます。
内部の隙間や配線の周辺にも灯油が入り込んでいる可能性があるため、表面の清掃だけでは不十分です。

見えない部分までしっかりアクセスできるように分解を進め、最終的にはフロアカーペット全体を取り外していきました。

フロアカーペットをすべて取り外してみると、車体の鉄板部分や断熱材の上にまで灯油が染みている様子が確認できました。

一見きれいに見えても、カーペットの裏側や防音材には灯油が深く浸透しており、そこから強い臭いが立ち上がっています。

このような状態では表面の清掃だけでは完全に臭いを除去できないため、車体の下地部分までしっかり洗浄・乾燥・消臭処理を行う必要があります。


分解したことで、灯油がどの範囲にまで広がっているのかが明確になり、この後の本格的な除菌・消臭洗浄へと作業を進めていきます。

分解作業を行ったことで、灯油がどの範囲まで染み出していたのかがはっきりと確認できました。
トランクだけでなく、リアシート下やフロアの断熱材まで浸透しており、臭いの根本原因が車両の奥深くにまで及んでいることが分かりました。

これで、除去すべき箇所を正確に把握できたため、ここからは本格的な除菌・消臭洗浄の工程へと移行していきます。

内部に残った灯油の成分を専用の洗浄剤で丁寧に分解・洗い流し、その後、抗菌・消臭処理を重ねることで、車内をクリーンな状態へと戻していく作業に入ります。

何層にも重なったカーペットや内装材を丁寧に取り外していくと、ようやく車両本来のフロア部分が見えてきました。

灯油が染み込んでいた箇所を確認しながら慎重に作業を進めていたため、ここまで来るのにかなりの時間と手間がかかりましたが、少しずつ全体像が見えてくると、ようやく一安心です。

笑ってしまうほどの分解作業でしたが、これでようやく本格的に洗浄・消臭処理を施す準備が整いました。

ここまで徹底的に分解・取り外しを行っても、車内にはまだ強い灯油の臭いが残っています。
今回こぼれたのはトランク部分でしたが、確認を進めるうちに、灯油がリアシートの下を伝って運転席側まで流れ込んでいたことが判明しました。

特に問題だったのは、運転席の下に敷かれているアスファルトシート(防音材)です。この素材は吸収性が高いため、一度灯油を吸い込むと内部に成分が残り続け、時間が経っても強い臭いを放ち続けてしまいます。

そのため今回は、車内全体の徹底した消臭クリーニングに加え、臭いの発生源となっているアスファルトシートの交換作業も同時に行うことになりました。

根本から臭いを断ち切り、安心して快適に乗れる車内環境を取り戻していきます。

ここまで徹底的に洗浄と消臭処理を行ったことで、あれほど強かった灯油の臭いも、ほとんど感じられなくなりました。

作業後は車内を密閉した状態で一晩置いて確認しましたが、翌日も嫌な臭いの戻りはなく、しっかりと消臭効果が持続していることを確認できました。

これで安心して次の工程に進めます。
続いては、分解していた各パネルやシート類を丁寧に元の状態へと組み戻していきます。
なお、灯油が染み込んでしまっていたスポンジやマット類はすべて新しいものに交換し、再発防止のための最終チェックも同時に行いました。

元に戻すのも、結構大変です!!





カーペット、シート、マットなど全てのパーツを取り付けしました!!


徹底的な洗浄と消臭処理、そして各部の交換・組み戻し作業を経て、車内にこもっていた灯油の臭いはすっかり解消されました。

密閉状態での確認でも再発は見られず、ようやくお客様に安心して快適にお乗りいただける状態に戻すことができました。


灯油の臭いは一度染みつくと除去が難しく、時間も手間もかかる作業ではありますが、丁寧に一つひとつの工程を重ねることで、ここまでしっかりと改善できます。

この度は大切なお車のクリーニングをご依頼いただき、誠にありがとうございました。

これからも快適なカーライフをお楽しみください。


車両保険などを使って灯油の消臭クリーニングが可能な場合もございます!

灯油を車内に零すと、その臭いはかなり強烈です。
しかも、ちょっと拭いたり洗ったりしたぐらいでは、臭いもなかなか落ちません。大変な分、灯油の臭いの消臭クリーニングは高額になる事が多いです。
そんな時、保険(車両保険など)が使えないか調べて頂く事をお勧め致します。
保険が使えれば、お客様の金額的な負担も小さくなりますのでお勧めです!!








